24年4月度変更点

2024/04/30付

2024/10/15付で最新パッチが更新されています。合わせてご確認下さい。

24年3月度変更点(2024/03/14)からの比較となります。Steam版が出る以前のオリジナル版(AoC)からの比較をご覧になりたい方は「AoCからの変更点」からお願いします。

通常ゲームでは発生しない内容やバグ修正系は掲載を割愛しています。参考URLをご参考下さい。

参考URL:Age of Empires II:Definitive Edition - Update 111772(AoE.com)

全般

畑張りが半自動で行えるようになったのは革新的な内容です。操作量を競うRTSゲームという性質上やや賛否両論となっていますが、AoE4でも採用されているシステムなので開発側が良しとしたのでしょう。他の内容は1vs1向けの軽微な修正がほとんどです。

目次

詳細・解説

一般

畑を張る際、町の中心や粉挽き所の上でShiftキーを押しながら入力することで、
畑を張る位置を自動で設定してくれるようになった
半自動畑

忙しい時ほど張りづらくて上手い人と差が出てしまいがちな畑作業が簡略化されました。ただでさえ貴重な操作時間が奪われる上に雑に操作してしまうと敷地が余計に広がるなどして不利を被ることが多かった人にとっては非常にありがたいシステムと言えます。

反面、それを売りにして上級者として立ち振る舞ってきたプレイヤーにとってはやや歓迎しがたいように見えます。懸念されることとしては、今回の畑に限らず操作量削減の目的で自動化することが増えてしまったらAoE2のRTSゲームとしての魅力が損なわれてしまうのではないかという話です。個人的には、今回の事案に限って言えばAoE4と同じ操作なので許容できる話と考えます。過去作に目をつけてくれた新規プレイヤーが「できないこと」にストレスを感じるよりは「できること」を確保した方が結果的に受け入れ幅が広がるのではないでしょうか。

全ての斥候ユニットに「自動探索」の設定ができるようになった
斥候自動探索

これまでは開始時に存在していた斥候のみが対象だった自動探索機能が、後から生産された斥候でも使えるようになりました。その気になれば40でも50でも同時に探索に走らせることができるので、キャンペーンなどでは面白い挙動になるかもしれません。通常のランクマッチ等でも、後から聖なる箱を探す為に斥候に探索させたい時にいつでも使えるようになったという点で大きい要素だと思います。

(EL)バトルエレファントの生産コスト減少 [食料110 金70 → 食料100 金70]
(EL)バトルエレファントの移動速度上昇 [0.88 → 0.9]
バトルエレファントバトルエレファント
従来版
11070
移動速度0.88
最新版
10070
移動速度0.9

1vs1でもめっきり見なくなったバトルエレファントに微修正が入りました。移動速度の上昇はわずかですが民兵系列と同等になり、繁殖が適用されれば歩兵射手系ユニットに確実に追いつけるようになりました。……やっぱり転向は怖いので、小出しでの運用は避けたい所です。

ヘビースコーピオンのアップグレードコスト減少 [食料800 木900 → 食料800 木750]
ヘビースコーピオンの近接防御上昇 [0 → 1]
ヘビースコーピオンヘビースコーピオン

ヘビースコーピオンが帝王で強力になる文明でさえ運用をためらうスペックでしたが、最序盤で選択肢に入れられるくらいには……なんとも言えません。移動速度は早いけど攻撃力をアップしていない騎兵などが飛び込んできても若干処理しにくくなったわけですが、状況が本当に限定的です。射程ユニットに乏しいケルトやスラヴが1vs1で使いたくなるかどうかがカギとなるでしょう。

見張り台の建造コスト減少 [木50 石125 → 木35 石125]
見張り台見張り台
従来版
50125
最新版
35125

従来のコストでは主に塔ラッシュを仕掛けた側がその重いコストでテンポが遅くなってしまいがちでした。もっとも、それを狙って過去にコストが修正されたわけですが(2016年頃、木25→50)。現在の状況を鑑みて、あまりに冷え切った塔絡みの戦術に少しテコ入れという見方になるかと思います。元々、アリーナなどで虚を突いた塔ラッシュなどがないわけではなかったので、最序盤の駆け引きは多少変化しそうです。

(機動)キャノンガレオン船の弾速上昇 [3 → 3.5]
キャノンガレオン船キャノンガレオン船

2021年頃に初めて弾速が上がった時、その直前は1.95でした。そこから比較して約2倍です。昔ながらのプレイヤーほど違う印象のユニットになったと捉えるべきでしょう。必要であれば建物以外のユニット相手でも積極的に狙い撃ちしていきたいところです。

「帰依」の研究コスト上昇 [食料100 金150 → 食料100 金200]
帰依帰依
従来版
100150
最新版
100200

1vs1における聖職者絡みの戦術対策として筆頭となりつつあった帰依がやや研究しづらくなりました。アンチ聖職者でないユニットでも対応できなくもないという状況が増えたせいかもしれません。帰依を研究しづらい時はおとなしく騎兵を出して対処しましょう。

爆破工作船が「包囲攻撃技術」の効果を受けるようになった
爆破工作船爆破工作船

建物に対してのボーナスダメージが20%増加する効果が増えただけです。数値にして+44(重爆破で+56)です。ついでで増えるにしてもありがたみは感じづらいでしょう。

エンパイアウォーズの1vs1ランクマッチのレーティングが一時的にリセット

2024年10月開催予定のRed Bull Wololo:El Reinadoに向けて、上記ランクマのレーティング上位4位までが無条件で本戦進出となるようです。レート競争期間は7月後半までですが、それで上位4位以内になれば本戦出場=最低$9,000獲得+スペインのオフライン大会参加権を得るので皆が血眼になるのもムリはないという話です。大部分の非競争プレイヤーには縁のない話でしょうが、しばらくの間、通常の1vs1ランクマからほとんどの強豪プレイヤーがいなくなってやりがいがやや薄れるかもしれません。

アルメニア

「造船技術」削除
造船技術造船技術

ただでさえ爆破船の驚異的な破壊力で状況を一変させられるのに、生産速度まで早められてはゲームチェンジャー過ぎるという話なのでしょう。ドロモンの生産コストが安上がりにならなくなった点も結構痛い弱体化です。

ベンガル

「パルティアン戦術」削除
(精鋭)ラタ戦車の防御力上昇 [2/1 → 3/2(3/3)]
(精鋭)ラタ戦車の槍兵に与えるボーナスダメージ追加 [+1(+2)]
パルティアン戦術パルティアン戦術

パルティアン戦術が削除された代わりに、その効果「防御力+1/+2、槍兵に与えるダメージ+2」がほぼ素でラタ戦車に乗るようになりました。精鋭時のステータスは単純にパルティアン戦術が無料になったというだけの見方ですが、城主時のステータスが底上げされています。

ラタ戦車ラタ戦車
従来版
HP 105
攻撃(近/射)10/5
物防/射防2/1
射程(射撃)4
最新版
HP 105
攻撃(近/射)10/5
物防/射防3/2
射程(射撃)4
城主フルアップ
HP 125
攻撃(近/射)10+2/5+2
物防/射防3+2/2+2
射程(射撃)4+2

移動速度がわずかに遅い騎士として運用するなら破格の性能と言えます。他の騎士系ユニークユニットと比較してもコスト面で随分有利に働いてくれます。操作次第で苦手な槍兵にも対応できるので、生存力が増したラタ戦車はだいぶ厄介なユニットになりそうです。

繰り返しですが、帝王の精鋭ラタ戦車に最終的な変更はないので、城主で強くなったからと言って直ちに最強と名乗れるかどうかはまた別の話です。

ベルベル

「造船技術」獲得
造船技術造船技術

海マップにそこそこの適正があるわりに後半で結局失速する要因になっていたかと思います。ベルベルの特性が最近のメタにあまり合っていない(城主で騎士全力のようなプレイがあまり効かない)ような気がするので、ひとまず底上げ材料獲得といったところでしょう。

ブルガリア

(EL)コニクの生産時間減少 [19秒 → 16秒]
コニクコニク

クレポスト1つだけでも十分コニクが回るようになった印象です。2個も3個も乱立するくらいなら、しっかりと内政を温めてコニクの生産に注力した方が上手くいく場合が出てくるかもしれません。

ドラヴィダ

帝王ユニテク「ウーツ鋼」の研究コスト減少 [食料750 金600 → 食料650 金550]
ウーツ鋼ウーツ鋼

合計コストで150下がりました。帝王戦から急に歩兵に切り替えても安価なコストで済むドラヴィダが、最後のダメ押しテクノロジーの高コストに阻まれてしまっては如何ともしがたいでしょう。ウルミ剣士もこのテクノロジーありきの存在のような気がします。この高コスト感、昔のビザンティンのカタフラクトのような苦悩に感じます。

ジョージア

「領主の時代以降、騎乗ユニットがHP15%/分の回復効果を得る」が変更
「騎乗ユニットがHP5/10/15(領主/城主/帝王)/分の回復効果を得る」

実装当初のボーナスに戻ってしまいました。直近で「食料-50のペナルティがなくなる」修正が入ってからジョージアは序盤から安定した立ち回りが可能となって、騎兵ユニットの回復力関係なくオールラウンドに戦える印象が強くなりました。もちろん騎兵の回復力を活かせば手に負えない強さでした。斥候や騎士の回復力が若干下がりましたが、数値的には毎分1か2程度の差なのでジョージアの文明パワーは依然衰えないかと思います。

フン

エンパイアウォーズ仕様において「木-100」のペナルティを受けなくなった
(ついでに本来不要である家が開始時に存在していたのを削除)

ゲーム開始時に木が100か200かの差は、エンパイアウォーズ仕様のフンにとっては「騎兵(射手)育成所が即建てられるかどうか」の差になります。当然死活問題です。2022年のRed Bull Wololo大会ではフンはほぼ見向きもされませんでしたが、今回は結構出番があるんじゃないんでしょうか。

マレー

バトルエレファントの生産コスト減少率変更 [-30%/-40% → -25%/-35%(城主/帝王)]
バトルエレファントバトルエレファント

従来は以下のようなコスト推移でした。

従来版通常
11070
マレー(城主)
7749
マレー(帝王)
6642

最新版は以下のようになります。

最新版通常
10070
マレー(城主)
7553
マレー(帝王)
6546

金コストがわずかに増えましたが、元の食料コストが下がったおかげでトータルで見るとほぼ変化はありません。これまで通りぱおんぱおんしていきましょう。

モンゴル

「騎兵、ハサー、ステップランサーのHP+30%」の効果が変更
「斥候系列、ステップランサーのHP+20%/+30%(城主/帝王)」
斥候斥候
従来版
HP 45
最新版(城主時)
HP 54
最新版血統有
HP 74
騎兵騎兵
従来版
HP 78
最新版
HP 72
最新版血統有
HP 92
ステップランサーステップランサー
従来版
HP 78
最新版
HP 72
最新版血統有
HP 92

城主の時代のみ騎兵、ステップランサーのHPが6下がってしまいました。攻撃1発分耐えられなくなったという意味ではわりと大きい弱体化かもしれません。マングダイまでの繋ぎとしてステップランサーの存在は城主でかなり優秀だったので、1vs1のモンゴル運用は少し変化しそうです。

逆に、通常の斥候は今までHP上昇の恩恵を受けなかったですが、城主inと同時にHPが上がるようになりました。したがって、1vs1でもチーム戦でも死なないように運用させてあげれば城主in時に一気にパワーが増すので使いやすくなりました。

シチリア

「城の建造速度+50%、町の中心の建造速度+100%」の効果が変更
「防衛施設の建造速度+50%、町の中心の建造速度+100%」

防衛施設は城の他に「見張り台(シチリアなのでドンジョン)」「壁、門」が該当します。ほぼ壁、門の建造速度が変更されたという話で捉えて問題ないです。あったら便利なボーナスかもしれませんが、文明としてのパワーにはさほど影響しない話です。

ドンジョンの建造時間上昇 [90秒 → 125秒(上記ボーナス込みで83秒)]
ドンジョンの建造コスト減少 [木75 石175 → 木50 石175]
ドンジョンドンジョン
従来版
75175
建造時間90秒
最新版
50175
建造時間83秒

見張り台の建造時間が80秒なので、今回の変更でドンジョンを従来の見張り台くらいには円滑に建てられるようになりました。……しかし、これでもシチリアが陽の目を見るにはまだテンポが悪いと思います。暗黒の時代に1本までならドンジョンを建造できるくらいの調整があれば激変しそうですが。どん底ドンジョン、略してドンジョンです(謎)。