ラジオ第23回「一丸となって世界を目指そう回」

概要

放送次第

誰もが一度は願うであろう「世界を相手に戦える国内出身のAoE2プレイヤー(チーム)」という存在。そういった存在は願わずとも自然に出てくるかもしれませんが、日頃馴染んでいるコミュニティから世界を目指そうと思った時、多少はやり方に工夫が必要でしょう。

ただ毎日楽しくゲームをするだけなら、はっきり言って世界に目を向けなくとも、身内との間だけでワイワイ楽しむだけでずっと遊べるとは思います。しかし、それは超上級プレイヤー同士の間でも同じことが言えます。言ってしまえば、超上級プレイヤーだろうが初心者だろうが、「ゲームが好きで続けている」ことに変わりはなく、その延長線上に世界があるに過ぎないと思っています。

コミュニティ相関図

この放送回では、技術的なところはとりあえず置いといて、考え方や日頃の環境次第で世界に目を向けることも出来るといった話をつらつら語ってみました。前提としてあるのは、最終目的が「コミュニティ全体の活性化」だということを予めご承知おき下さい。

また、以下内容はある程度参考資料等を元に下調べした上で記載していますが、最終的には僕が感じている主観的な内容であることもご承知おき下さい。

世界を目指すということ

世界を目指す

例えば、あるコミュニティの中で一番上手くなった人がいたとしたら、その人の次の目標はどこになるのでしょうか。その人に「まだ上手くなりたい」という意欲があれば、必然的に更にレベルの高いコミュニティを探すことになります。これが果ては世界を目指すことになります。「世界」という単語を使うと仰々しく聞こえそうですが、シンプルに考えれば「もっと上手くなりたい」という思いの延長線上にあるだけなのです。

しかし、基本的に世界を目指すことは難しいとされています。なぜそうなるかと言われると、今までのやり方では上手くなろうにも限界があるという障害に阻まれるからだと思っています。即ち、現コミュニティでは上手くなろうにもその課題が見えてこない、ということになります。

世界を目指す2

なぜ課題が見えてこないのでしょうか。この話を初心者の話に置き換えると、「初心者にとっての上手くなりたい」とは「出来ないことを出来るようになりたい」と同義であり、課題は見えているも同然です。もっと言えば、その課題を既にクリアしている先輩がコミュニティ内にいれば達成度の目処もつけることができます。結果、飲み込みの差はあれど時間をかければ上手くなる可能性は見えてくるわけです。蛇足ですが、身近に上手い人がいるのに上手くなれない人は、目標に対する研究不足と考えます。その人の身振り手振りや思考まで追い求めれば、後はそこに近づくまでにどれだけ時間がかけられるかだけだと思います(身体的な能力差はややどうしようもないところはありますが)。

話を戻します。あるコミュニティ内の一番上手い人はそのコミュニティ内で次の課題を見つけようと思っても、自分より上手い人がいないので参考にするものがありません。ここから自力で新戦術などを開発して更に成長したらスゴいことですが、そんな人は極稀でしょうし、たぶんAoE2以外の何をやらせても世界を目指せます。そうでなければ、基本的に更に上手い人が属するコミュニティの情報を取り入れてそれを現コミュニティで実践するといった流れになるかと思います。ちょうど、国内のサッカーリーグ選手が海外のサッカーリーグ選手を勉強するようなものです。

サッカーの話ついでですが、国内のトップ選手はほとんどが海外に移籍しようとします。それはなぜか。当然ですが、より厳しい環境に身を置いて上手くなりたいと思うからでしょう。ここで疑問に思われそうなのは、「海外の情報を取り入れられるのだから、国内に実践環境あるうちはムリしなくていいじゃないか」ということでしょうか。しかし、基本的に海外の方が再現難易度が難しいはずです。となれば、上手くなるステップを追求したとき、海外に移籍するのは必然と言えるのです。

というわけで、世界を目指すレベルになりたいと思った人が独力で到達するにはとても困難という話になります。それをどうしたらいいか、という話が次の項目です。

上達に必要なモノ(上級編)

上達に必要なモノ

以前のラジオ回でも軽く触れましたが、上達に必要なモノとして「動機」「キャパシティ」「環境」があると思っています。この3要素のどれかが充実していれば良いわけでなく、上達する上でどれも大量に注がれなければいけない項目です。ここでは上級者目線で1つずつ追ってみます。

①環境

環境

前述通りですが、海外のプロサッカーリーグのような、周りのどのプレイヤーを見ても超上級者な環境に身を置けるほどに、日々の質は高まります。また、チーム戦でのスキル向上を目指すなら、なるべくなら大会等に出場すること前提でチームを組んだ上で練習した方が良いでしょう。円滑なコミュニケーションを測ったり、お互いの得意不得意を把握し合う為です。

環境について別の視点から考えると、何も超上級プレイヤーが始めからいる環境でなくても良い場合があります。それは、日々の環境が全体として向上心を持って取り組む姿勢にあることです。要は、コミュニティ全体としてレベルアップして、そのコミュニティ自体が上位のコミュニティに負けないモノに仕上がれば良いのです。ただし、これはコミュニティ全体の方針として掲げなければならないので、ある種メンバーへの強要となります。この辺は部活動と同じ感覚でしょう。例えば、甲子園を目指す野球部はどこも切磋琢磨して活動することを方針として掲げているはずです。

身体的な能力差で成長に限界があるのは致し方ないことですが、それと向上心の限界は別物だと思っています。なかなか上達せずとも、ゲーム毎に取り組む姿勢を変えるだけで、それが世界を目指したいプレイヤーにとっての支えとなるはずです。

②動機(モチベーション)

動機

世界を目指す為に上手くなる追加条件として「上手くなり続ける」必要があります。これは、自分以外のプレイヤーも成長しているからという話から来ています。ですので、歩みを止めないよう日々努力し続けることが大事になってきます。

当然、人間ですから毎日プレイしていては疲労感が溜まってやる気が削がれる日もあったりします。その感情を上手にコントロールして邁進していけるプレイヤーこそ、頂点に立つ可能性があると思っています。そのためには、前提としてゲームをし続ける理由をある程度明確にする必要があるでしょう。

おそらく、どんな舞台のプロでも「好きだから」取り組み続けることができるものだと思います。ちょうど、右も左も分からない初心者だった頃に、ただ楽しいから失敗をしても遊び続けられる感覚と同じです。逆に、一度周りが見えてしまうと大人びた考えで取り組みがちです。あるいは、負けがイヤだから失敗しないように慎重になりだすでしょう。こうなっていくと、気が付かないうちに「ゲームを楽しむこと」を見失いがちになります。この行き着く先は負の連鎖ばかりになってしまい、やがてゲームを持続するチカラが失われていくことでしょう。

この辺りは、世界最強プレイヤーの一人であるTheViperを見ていると、そこまでマイナスな感情を出さずにゲームを楽しんでいる雰囲気が感じられるかと思います。私見ですが、TheViperは感情のコントロールをしているというよりは、もはやこの姿勢が当たり前になっていると思っています。もちろん、一般の知らない所で紆余曲折あって今があると思いますが、結果として習慣的にそのようになったのであれば、見習う所としてまずは意識改革なのではないでしょうか。意識が変われば行動が変わり、習慣も変わっていくものです。上達することに疲れている人はこの辺を参考にしてみると良いかもしれません。

キャパシティ

キャパシティ

平たく言えば練習時間のことです。②の動機から繋がる話かもしれませんが、やはりどれだけ実践をしてきたかどうかが、最後の最後でチカラを発揮する裏付けになると思っています。ただ、国内プレイヤーの多くはこの時間の確保が厳しいのではないでしょうか。海外の生活事情を事細かく把握しているわけではないですが、少なくとも国内プレイヤーは趣味の範囲での時間までしか確保できないと思います。海外の強豪プレイヤーも時間を上手く工面してゲームをしているでしょうが、単純なゲーム数比較をすると(Vooblyのプレイ履歴参照)、明らかに国内プレイヤーより量が多いです。それでいて質もいい環境でプレイしているのですから、せめて量だけでもという思いになるでしょう。

ただ、単純に時間を注げばいいってものでもないとは思います。要は、工夫して練習すれば充実した時間を過ごせるかもしれません。具体的には、事前に目標を決めてからゲームに取り組んだり、一人でキー操作の練習をする時間も含めて計画立てて練習に取り組む、などです。さすがに一週間働きっぱなしなゲーマーはいないでしょうから、一週間のどこかでみっちりゲームに打ち込む日を作っても良いでしょう。もっとも、人の集中力の持続には限りがあるとも言われてるので、休息する所はしっかり休むバランスも大事です。なんなら、別のゲームをして気分転換をすると、思わぬ発見に遭遇するかもしれません。

最終的に、1日24時間の中でAoE2が上達するためにどう時間を活用するか、ということです。この辺りは発想の転換が一番大事かなと思っています。詳しくは様々なプロの1日の生活などを追ってみると良いでしょう。

「所詮ゲーム」という風潮

所詮ゲーム

この辺は現代社会を生きる国内プレイヤーのほとんどが思う所かもしれません。即ち、「ゲームをしてそれが社会に活かされるのか」という考えです。ゲームが上達して楽しめているうちはあまり気にしないことですが、伸び悩んでふと辺りを見渡すと一気に襲いかかってる感覚かと思います。社会人であれば、仕事と趣味で切り分けているでしょうが、生活がある以上、趣味が仕事を侵害するようでは続けられるものも続けられなくなってしまいます。そうならないよう上手くバランスを取ろうとすると、なかなか趣味に打ち込めなくなってくるのが現実かと思います。

これも発想の転換次第でプラスに出来るかも知れません。例えば、趣味の充実が仕事にも意欲的になることもあるでしょうし、そもそも好きなものである趣味に打ち込めないようなら仕事に打ち込めるわけがないという考えもあります。ここで大事になってくることは、ゲームで伸び悩んだりするなどしてモチベーションがピークから落ち込んだ時に、それが周りに影響する可能性があるということです。この連続が最終的に「所詮ゲーム」という風潮を社会にもたらしていると考えます。

ゲームを趣味として上手に付き合う為にある種必要な割り切り方かもしれませんが、向上心のあるプレイヤーはそうではないかもしれません。流されやすい性格の人は特に注意が必要です。それでももし「世界を相手に戦えるプレイヤーが見ていたい」という願望があるなら、その落ち込んだモチベーションをちょっとでも踏みとどまらせて、世界を目指すプレイヤーを応援する気持ちにだけでもなってほしいと思います。その気持ちが、上達したいけど伸び悩んでいるプレイヤーの後押しになるかもしれません。やはりポジティブな思考の方が上達に好影響でしょうし、「所詮ゲーム」という風潮を取り払って結果としてコミュニティの活性化、ひいては前向きな社会活動へ繋がるはずです(やや宗教じみた思考ですが)。

ゲームをしていて辛かったり苦しかったりする話は往々にしてあることです。そこに上手いも下手も関係ないはずです。しかし、そこに「ゲームをより楽しむにはどうすれば」という前向きな思考がひとつ働けば、同じような考えを持つ人が共感していい結果を生み出してくれるでしょう。そういう柔軟な発想は社会でも必要とされますし、「所詮ゲーム」などとは言わせないはずです。

余談:英語力

英語力

参考サイト:AoC用語の英語辞書(2013年度版)

正直、僕もさっぱりなので、色々な人の見解待ってます。

海外の強豪と相対する上で英語を使うことは切っても切り離せない話です。ある種、世界の頂点を目指す上で最も難関な要素の1つなのかもしれません。

他人のやり取りを見ながら例文を拾っていって学ぶのも重要でしょうが、一番大事なのは「こう伝えたい」って思いがあったときに、それをちゃんと調べることだと思います。稚拙な文になってしまっても良いのでそれが相手に伝われば、状況に適した例文が身につきます。仮に、同じことを伝えたいと思った時、過去の状況を思い返せば自然と記憶が蘇って例文が出てくるものです。そうやって自分から発し続ける、アウトプットすることの連続が英語のやり取りをする第一歩なのかなと思います。少なくとも僕が海外プレイヤーとやり取りをする時はそんな風にやっています。

AoE2特有の英単語は正直覚えゲーです…。僕はこのサイトを作る時に全ての文明、ユニット、テクノロジーを英単語で管理するよう意識して取り組んできたので、ある程度は身についたと思っています。興味を持って取り組めばきっと自然と体が覚えていきます。不慣れな人は(僕もですが)頑張りましょう。

総括

総括

総合して、世界を目指すということは生半可なことではありません。才能という所もあるでしょうが、やはり上に行けば行くほど努力をしていますし、取り組み方(意識)も違います。そんなところに単独で目指そうとなると障害だらけでしょう。その障害をできるだけコミュニティ全体で問題共有して1つ1つ越えていけるようにしたほうがそのプレイヤーにとってもラクですし、継続力にも繋がります。「世界を目指す」なんてなーってピンと来なかったりあまり興味のない人も、たまには海外の大会映像などを見てみると良いでしょう。そんなちょっとした行動が、世界を目指すプレイヤーにとって大きな助けとなるかもしれません。

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