ラジオ第20回「視聴者のコメントを頂いて話すお題が変わる回」
概要
放送するにあたって根底にあったのは、「あらゆるユニット(テクノロジー)の可能性を捨てて欲しくない」という思いです。このゲームの仕様上、究極的には各文明の王道戦術を用いて戦うことが最も勝率が高くなると思ってはいますが、そういった考えに陥れば必然的に自分の流れに持ち込めない対戦では劣勢を覆すことができずに負けてしまいがちです。時として、勝つことだけが求められていることもあるでしょうし、この考えを完全否定するつもりは毛頭ありませんが、苦境に立たされた時に挽回できる可能性として、相手にとっての意外な流れに持ち込むことが大切であると思っています。その為にも、超局所的にでも各ユニット(テクノロジー)の活躍できる場面を知識として一つでも多く蓄えることが必要だと言えるでしょう。
そんな思いのもと、日の目を見る機会があまりないユニット(テクノロジー)をいくつか抜粋し、放送にて紹介しました。紹介した内容は、
- ①石工技術
- ②ジェニトゥール
- ③宣教師
- ④フェイトリア
- ⑤重装イーグルウォリア
- ⑥爆破工作兵
- ⑦トラトアニ
となりました。できれば議論という形で僕自身もより深い考察をしたかったところですが、続きは各人のコミュニティ内にお任せすることにします。
参考サイト
データをまとめるにあたって、海外サイトのWiki、有志のまとめを大いに参考にさせて頂きました。
過去に僕が掲載してきた情報はほぼ全てが実測値のみのデータだったので、値のブレが気になったりそれを保証するものもなくてストレスになっていた部分がありました。当然、放送中に紹介した内容は丸写しではなく、全て実際に検証した上で紹介しております。その方が自分にとって確実な理解になるとも思っています。(の割に、ゴートのボーナスを間違えるとは一生の不覚…)
視聴者参加型放送という試み
そもそもリアルタイムでの放送なので、頂いたコメントに対応しなければ生放送をしている意味がないわけですが…。もっとも、これまでの生放送に関しては「一発撮りを生披露することで臨場感を味わってもらう」という点の意味が強く、それをアーカイブとして残して主に知識面の財産を積み上げていく、といった感じになっていました。
しかし、結局それは放送主のエゴでしかなく、人に見せる為に公開している以上、その視聴者が楽しむことがまず大事ではないかと思い、考えを一度改めました。結果として、リアルタイム視聴者数は伸び悩んでしまいましたが、それも今までの生放送に対する姿勢を考えれば自業自得だったと言えるでしょう。この辺りの深い言及は第21回に譲るとして、今回の放送は反省の意を込めて僕の一つの糧とできるようにします。
紹介しきれなかった内容
放送内で最後まで紹介しきれなかった項目が5つあったので、この場で紹介します。
①弓騎兵
多くの場合、弓騎兵に対してボーナスを有する文明のみが運用するに値し、他の文明では何かと敬遠されがちかと思います。特に顕著なのがフンでしょう。城主の時代から割安なコストで運用することができることから、1vs1ではもはや王道戦術の1つにまで扱われる存在です。にも関わらず、他文明では目立って扱われることが少ない、なぜでしょうか。
拡張版が登場して以降、全般的に弓騎兵のコストが見直され金70→60の修正を受けました。それに合わせて、フンのコスト削減ボーナスも弱体化したので、フンが突出して弓騎兵を扱いやすい文明だと言うには早計だということが僕の意見です。
敬遠されがちな点を見ていきましょう。まずは命中率の問題です。射手の80~90%という命中率に対して50%はかなり低いでしょう。加えて発射初速が射手の倍かかる点も、マイクロ操作の点で射手に劣っています。しかし、これらの問題は「弓懸」の研究で若干ですが緩和されます。城主序盤で1から数を貯めなければいけない弓騎兵ですので出遅れは仕方ないですが、テクノロジーの研究も相まって後半になればなるほど存在感は増していきます。
そしてフンのコスト削減ボーナスを振り返ります。フンのコスト削減量は1体あたり総量で10です。即ち、城主の時代において生産した弓騎兵の総量×10程度でも何かしらのボーナスを得られる文明は、弓騎兵を運用するに値する文明ではないでしょうか。一見、首をかしげる候補になりますが紹介していきます。
スペイン
鉄工所のテクノロジーで消費される金が無料になります。従って、城主までのフルアップで金が300(矢羽50+矢じり100+射手用2段目鎧150)削減されます。フンのことを思えば、30体くらいなら割に合うと言えます。過程の中でどうしてもコンキの運用が厳しい場合は、石弓射手が使えないスペインにとって弓騎兵はありがたい存在と言えるでしょう。
ポルトガル
弓騎兵の金コストが9削減され、これはフンとほぼ同等です。帝王で重弓騎兵化とパルティアン戦術が欠けているのは痛いですが、足を使える射手ユニットに頼らなければいけない場面では検討の余地ありです。
インド
町の人が安いという全文明屈指の内政ボーナスが得られるので、何しても並文明以上でしょう。とりわけ、帝王で重石弓射手を持たないインドは弓騎兵の方がマッチすることが多いかもしれません。
サラセン
「防御属性:建物」に対して+4の追加ダメージ効果があるので、数が貯まれば単独で敵陣に風穴を空けることも不可能ではないです。それを支える内政力がないので序盤は別の兵で支えながら、少しずつ弓騎兵を貯めていくと良いでしょう。
中国
あらゆるテクノロジーのコストが安くなります。研究するテクノロジー数が多い弓騎兵にとって非常にありがたいボーナスと言えます。帝王でパルティアン戦術がないですが、中国が足を使った荒らしをする切り札として握っておくと面白いかもしれません。
②重弓騎兵
話として正しく取り扱うならば「帝王の弓騎兵」です。ですので、例えば重弓騎兵のアップグレードがないポルトガルのような文明でも運用価値を見出だせないかを考慮します。
帝王の時代で改めて射手と弓騎兵の比較をすると、ポイントとなってくるのは交易と改良型投石機の存在だと思っています。言わずもがな、弓騎兵は射手より足が圧倒的に速いので交易荒らしにとても向いています。また、改良型投石機の一撃で沈みにくいのも地味ながら射手との差別化を図っています。運用するポイントですが、概要でもお伝えした通り、各文明の王道戦術が最善の選択だと思い込まないことが大事です。選択した結果ハズレだったとしても、先々のプレイで自分の中で優先度を測る一つの参考になれるはずです。
上記以外の文明をここで検討してみます。
モンゴル
弓騎兵の発射間隔が速くなります。立ち止まっての打ち合いではマングダイほどではないですがかなりの火力を出せます。帝王序盤でマングダイの運用が難しい場合は一考の余地ありです。
トルコ
城主ユニテク「スィパーヒー」で最終的なHPは100まで上昇します。前線を維持したいと思った時の耐久力は非常に優秀です。相手に投石機が多くてイェニチェリなどが運用しづらい場合はぜひ使ってみましょう。
日本
弓騎兵関連のテクノロジーがフルアップする数少ない文明です。日本が扱えるユニットはいずれも移動速度に難ありなので、選択肢にきちんと入れておきましょう。
③町の中心
ここでは、町の中心を取り扱う上で重要度こそ低いものの、知ってて損はない内容というレベルでお話します。
(a)時代進化ごとに防御力が(+1/+1)ずつ上昇する
これは町の中心に限った話ではなく、いわゆる民間施設と兵生産施設にほぼ適用されます。この要素がなければ、時代進化ごとに強力になっていく軍事ユニットが一方的に建物を破壊しやすくなるだけになってしまうので、当然といえば当然の仕様とは思います。ただし、町の中心だけは他の民間施設と比較して射程防御が2低いという特徴があります。ですので、特に建物破壊に強い射程ユニット(戦車や象弓騎兵)は単独で町の中心を割る性能が特に優れているということを押さえておきましょう。
(b)「防御属性:建物」に対して+5の追加ダメージ
いわゆる「町の中心ラッシュ」はこの要素が関わって初めて成立しています。矢の本数も相まって建物にはかなり強い攻撃をすることが可能です。資源場を塔に抑えられて、しかも近接ユニットで破壊しづらい時は、ムリヤリ町の中心を建造しにいって塔を中心矢で破壊しにいってもいいでしょう。
(c)補修に石を消費しないが、石が0だと補修できない
(d)補修にかかる木のコストは、通常の建物補修の4倍
塔のような2種類の資源を扱う建物も含め、基本的に補修は建造コストの半分の量でHPが全快するような割合で設定されています。町の中心はこれらに対して例外的で、建造で石を使いますが補修に石を消費しません。しかし、石が全くの0の状態では「資源が足りない」などと言われ補修することができません。石を全く掘らないでいると思わぬ場面で遭遇するかもしれないので、市場ですぐ石を買うなりして対応しましょう。
また、町の中心の補修コストについてですが、HPを全快させるのに建造コストの倍の木量(550)が必要です。つまり、補修するのに通常建物の4倍のコストを消費させられます。射程外からの投石機でチクチク削られるのをゆっくり補修して対応するのはよくある場面ですが、地味にコストを奪われている感覚にあることを忘れてはいけないでしょう。
④砲台
実は、砲台の攻撃面に触れる予定は一切なかったという話です…。
「砲台に最も多くダメージを与える近接ユニットは何か」という問いに対して、タルカンや象といった専門的な近接ユニットを差し置いてナンバーワンになったのがなんと町の人というオチをしたかっただけです。
秘密はテクノロジー「土木技術」にあります。この効果によって、町の人は「防御属性:建物」と「防御属性:石製防御」それぞれに対して+15の追加ダメージを持つようになります。この2つを併せ持つ建物はごく一部で、その中に砲台があります。よって、町の人によってとてつもないダメージを叩き出せる、というお話でした。
余談ですが、建築学付きの城は「防御属性:建物」の値が14まで上昇します。ですので、土木技術を持ってしても町の人ではダメージをほとんど与えられなくなってしまいます。城に対しては改めて包囲兵器や攻撃力の高い近接ユニットの方が優秀です。
⑤コンキスタドール
城主最強ユニットとして名高いコンキですが、対策をするために知っておきたい細かいことがいくつかあると思い、今回のお題に持ってきました。日常のゲームでコンキに苦しんでる人の為になれば幸いです。
(a)「防御属性:弓騎兵」を持たない
この特性は思いの外大きく、端的には「精鋭散兵で対処しづらい」ことを意味します。ですので、コンキに荒らされて劣勢だからといって精鋭散兵を生産しても根本的な解決には至りづらく、コンキの数を減らせずに終始追い込まれがちになります。
基本的に、荒らされないようによう兵を構えておく以上にコンキの数を貯めさせないにすることがとても重要です。コンキに遭遇したら逃げられる前に1体でも多く刈り取る、そのためには「弾道学」が結構大事です。石弓にしろ精鋭散兵にしろ、入れておくだけでコンキは近づくことすら敬遠しがちになります。
(b)「移動速度:1.3」
コンキは騎乗ユニットの中ではそこまで足が早くない方です。上述の対処法はあくまで射手系の話であり、騎兵ユニットで対処するならば、らくだが使える場合は当然らくだを運用し、騎士しかないならば「繁殖」を導入することが望ましいです。拡張版になってコストも扱いやすくなったので、町の人がやられていくリスクを考えたら保険という意味で早めに研究しておいた方が良いでしょう。ちなみに、コンキ側も繁殖を意識すると荒らしがより捗るのでお忘れなく。
(c)エリート化をする意味
アップグレードコストが高いことと、スペインは近衛騎士が運用できることもあって、コンキのエリート化は何かと意味が薄いと思われがちですが、状況によっては流れに乗りやすい良い効果が揃っています。
射手系としてHPが90もある点は非常に優秀ですし、単独での建物破壊性能が向上したりするのも使い勝手が良くなります。地味かもしれませんが、破城槌や遠投投石器へのボーナスダメージが向上する点も見過ごせません。射程系だけで包囲兵器の対処が容易なことの恐ろしさはマングダイを見れば明らかです。ユニットに対しての殲滅力はさほど変わらないので、相手の兵種によってコンキに帯同させる兵種を間違えないようにしたいところです。
放送制作裏話
この放送前に、GoogleスライドでスピーカーノートがChromeで表示されないバグに巻き込まれてしまいました(右画像の右側。正常な表示は左側(IE))。要はカンペみたいなものなんですが、これがあるおかげで放送画面はスライド映像を見せつつ、裏で「何を喋るべきか」「BGMはコレを鳴らす」みたいなメモ書きを確認できていました。また、次にマウスをクリックしたらスライドに何が表示されるかもわかるので、話のテンポが乱れにくくなることも大きかったです。
OBSの放送環境をChromeでスライド表示することを前提として設定していたので、ここでいきなりIEに切り替えてスピーカーノートを出すのは面倒だったので、今回はスピーカーノートを犠牲にしました。結果、細かいスライドの切り替わりのタイミングで話の流れが途切れてしまっていたかと思います。例えば、「ザビエル使ったげよぉ!」とか。
放送中に喋っていることはいつもほぼアドリブですが、大事な所は喋るところをすっ飛ばさないようにスピーカーノート頼りなところがあり、今回もある程度メモ書きをそこに残していただけに、直前でバグに気づき、本番ではアドリブ中のアドリブでやらざるを得なくなってしまいました。見苦しくなって申し訳ありませんでした。