ラジオ第18回「AoE2が何年も続けられる魅力を探る回」

概要

放送次第

この20年、様々なゲームが登場しては消えてを繰り返してきました。そんな中、「なぜAoE2はずっとプレイされ続けるのか」という素朴な疑問を掘り下げ、放送の副題に持ってきました。

と、言いたいのですが、いざ放送をしてみたら副題から脱線しまくる内容てんこもりになって、何が言いたかったか分からなかった回となりました…。個人的に全25回の中で一番つまらない放送をしたと思っています…。

「継続」という単語をキーワードに「逆に続けられなかった人とは」「続けるメリットとは」などという話題を取り上げてみましたが、そんな遠回しに魅力を語られても、と後で見返して思いました。AoE2の根幹を成す要素が他のゲームと比べてどれだけより魅力的かを伝えるなど、ストレートな内容で追求するべきでした。などと反省はしてみたものの、それを踏まえてここで改めて長々と語っても酒のツマミにもならなさそうなので、ある程度は個々人の価値観にお任せすることにします。

というわけで、以下文は個人的な備忘録であり、完全に主観的な内容になります。過去に経験してきたゲーム等の変遷で感じ方はいくらでも変わるものだと予めご承知おきください。

主観:AoE2の魅力

AoE2の魅力は「戦略性」と「不規則性」が絶妙な加減で対戦に影響していることだと思っています。

戦略性

言わずもがなRTSというジャンルのゲームですから、相手がどう出てくるかを読んで戦う流れが基本となります。戦略と一口に言っても、それは兵の細かい操作が伴うミクロ的な要素から、予め城や壁を駆使して相手の出方を遮っておくというマクロ的な要素まで様々です。それらすべての要素を「限られた時間」の間に全て自分で操作しきって管理するところに楽しさを感じます。

特にチーム戦においては、各プレイヤーからのあらゆる要素によって、一つの戦況の優劣が目まぐるしく変わります。ここでも、予め布石を打つといったマクロ的要素が重要になってきますし、いざ戦場に駆けつけたら各軍隊が適切な行動を取るというミクロ的要素でいかようにも戦況が変化します。一瞬で決着がつくことも当然ありますが、劣勢でも粘りに粘れば活路が見出だせるゲームバランスがプレイヤーを夢中にさせるのだと思います。

不規則性

近年流行しているMOBAゲームやFPSゲームの多くは多少ランダム要素はありますが、降り立つ舞台は基本的に固定です。その点、AoE2は降り立つ舞台から不規則で、プレイヤーはそれを探索しながら攻略しなければなりません。この点こそがプレイヤーをいつまでも飽きさせない重要な要素の1つだと思っています。マップ形成によって、始めから有利不利の関係が出来てしまうこともありますが、それが逆にプレイヤー間の格付けを不安定にさせる要素として熱中させてくれるのではないでしょうか(もちろん、ガッチリと格付けを安定させたい人もいるかもですが)。

実際は、あまりに不規則さが目立つと、攻略すること自体に疲れてしまう可能性もあります。疲労感が目立つと自然と継続するモチベーションが減衰するものです。ところが、AoE2は知識と経験を活かせばある程度その不規則さを掌握できるバランスにあるのが素晴らしいと思います。即ち、それがやりがいに繋がり、モチベーションを継続させてくれるものだと思っています。大会ではあまりないですが、普段のゲームは基本的に文明をランダムで遊ぶものでしょうから、その要素が「とりあえずやってみるか」という意欲をさらに掻き立ててくれているでしょう。

主観:コミュニティ管理者の存在

一定のコミュニティがずっと存在した例はおそらくないでしょうが、この十数年の間に(おそらく)1度も大規模コミュニティの喪失期間がないと思っています。海外はVooblyの存在が際立ち、開発スタッフが全員いなくならない限り、この先も安泰でしょう。

これらの存在の大きな作用は「いつ戻ってきても対戦環境がある」ことでしょう。さすがのAoE2と言えども、後から出てくるさらに面白そうなゲームが出てくれば、一旦はプレイヤーの興味をそそり浮気させることでしょう。過去にAoE2に何年も夢中になった人でも、数年離れるといったパターンも珍しくないと思います(僕もそうですし)。それでも、前述の魅力があるので、ふとAoE2がやりたくなって戻ってきたくなるものです。その時に対戦環境がなかったら、おそらくそこで諦めがついて他のゲームに住み続けていたかもしれません。ここで帰ってくる場所があるということがどれだけ素晴らしいことか、ということです。AoE2の歴史のどこに降り立っても、何かしらのコミュニティが存在して、そこで対戦することができるというのは、他のゲームから見てもかなり稀有な存在ではないでしょうか。

コミュニティは大勢の人によって形成されるものではありますが、形成し続けるにはやはりリーダーが必要です。過去に消失したコミュニティの多くは、リーダーの失踪(?)により維持できなくなったことで消えていったと思っています。しかし、都合のいいことに、消える前に別のコミュニティがある程度繁栄していて代わりの受け皿になるという事象の連続が今日まで続いてきました。AoE2に魅力があったからこそという線も捨てきれないですが、運良く人に恵まれたから続いているゲームなのかなと思っています。

主観:トッププレイヤーの変遷

コンピューターゲームの宿命なところもありますが、歳を重ねるに連れて以前よりも操作が鈍ってしまったというのはよくある話です。それによって、同じトッププレイヤーがいつまでもトップに君臨し続けられるということは珍しいことかと思います。

AoE2もその例に漏れず、少なくとも2000年初頭、2010年前後、そして現在(2018年)と、トッププレイヤーの層はかなり変わってきています。ただ、ここで面白いのが、新参の台頭と共に新しいAoE2の戦術も持ち込んできたという話です。上記の年月で、戦い方のセオリーは随分と変わってきてはいますが、往年のプレイヤーなら言うまでもないですがAoE2の仕様は長年(約11年)一切変化しなかったという事実があります。にもかかわらず、戦術の変遷が起きた、これはなかなかどうして興味深い話ではないでしょうか。

他のゲームでも、一見存在が薄いキャラクターがある一人のプレイヤーの執念とも呼べる研究・開発によって台頭したなどという例があったりします。AoE2もまさにそれで、そういった事実が末端プレイヤーにまで影響を及ぼし、結果、仕様が変わらないのにゲーム性が変わったのでその変化を各プレイヤーが楽しむことが出来た、と思っています。新戦術を開発している本人に「このゲームを変えてやる」みたいな野望を持ち合わせていたかどうかは定かではないですが、変えられたことは確実です。前述の「ふと戻ってきたプレイヤー」にとって、今までの面白さ以上に新鮮さを味わえてので、やみつきにさせてくれることでしょう。

主観:今後のAoE2の展望というか期待

2013~16年の間に発売された3種類の拡張版によって文明は31個まで増え、今となってはそれが主流になってきています。それに伴って、緩やかにですが確実に再ブームの兆しが来ています。これはプレイヤー人口の推移からも明らかです。

気になる所は、今後も同様の開発が進められて度々仕様の変更や追加要素が入ってくるのかということです。個人的にはまた違った楽しみを味わえて嬉しい限りですが、古参プレイヤーの一部では長年変化しなかった仕様でも楽しめていたという事実もあってか、首をかしげる部分があるかもしれません。また、昨今の人口増加も、開発の継続によって押し上げられたのだとしたら、仮に何かしらの原因で開発が止まった場合、その後のAoE2はどうなってしまうのか。ふと考えたら不安なところもあります。

長年プレイしている人もいるでしょうが、基本的にはリアル都合なども相まってプレイヤー層の代謝が発生するのは当然でしょう。マルチ対戦の話になりますが、その中で、果たして新規層が既存プレイヤーの持つ(長い年月を経て構築された)セオリーにスムーズに順応できるかどうか。キレイな代謝を続けるにはここが肝なのかなと思っています。個人的に、今のセオリーは相当洗練されていると思っていますし、最低限必要な知識の習得量は過去のそれよりもかなり多いものになったと感じています。マルチ対戦が主のAoE2として今後もプレイし続けられるには、この辺を既存プレイヤー(あるいは開発側)がいかにサポートできるかがカギとなってくるのではないでしょうか。

そんなわけで、僕はAoE2が長く遊ばれ続けることを望むので、これからもプレイヤー寄りというよりは宣伝活動なところを主体で頑張ってみます。もし共感して同じような活動をしてくれる人が出てきてくれたら幸いです。共に頑張りましょう。

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