LNを始めよう

LN(Land Nomad)とは陸遊牧と呼ばれるマップのことです。開始時に町の中心がない為、普段慣れ親しんだアラビアとは序盤の展開が全く違ってとっつきにくいところもあるかもしれませんが、慣れると進化もスムーズにやれるようになりますし、派手な帝王戦に移行しやすいのが魅力です。LNで学んだことは特に内政展開面でアラビアに活かせることもあるので、覚えて損はないでしょう。やったことないけどやってみたいなと思った人は、ぜひここで学んでみてください。

LN基本情報

初期保有資源はアラビアと同じ

通常文明の初期保有資源
200 200 100 200

見ても分かる通り、町の中心を建てる資源がありません。ですので、まずは伐採所を建てて町の中心を建てるための木(275)を集める必要があります。

配置資源

配置資源

こんな感じのところを陣取ることができればOKです。なお、羊は見つかることもあれば見つからないこともあります。羊の数や石、金、果実の数は特に決まっていません。

伐採所を建てる

最大効率で収集できるように建てましょう。良いパターンよりも悪いパターンを列挙しておきます。

悪い例1

1マスあけるのは最大効率ではないです。

悪い例1

隣接はしていますが、これだと後半もったいないです。

悪い例1

収集しようとしてる資源を間違えてます。

悪い例1

アラビアだと最大効率かもしれませんが、農民が閉じ込められてしまうと、その農民が町の中心の建造に加わることができないのでダメです。

羊で探索する

遊牧系に共通して言えることは、初期斥候がいないということです。ですので、羊を使って周囲をひたすら開拓していく必要があります。幸い、LNでは町の中心が建つまでやることがないので、羊で細かく操作をする余裕はあると思います。

羊探索前
羊探索後

町の中心が建つまでにこんな感じで探索ができればいい感じでしょう。意外とマップ隅に鉱物資源があったりするので、おろそかにしないようにしていきましょう。

戦略的な探索においても、敵を発見しにいくことによって、どこを囲えばいいかなどの目星をつける必要があります。

町の中心を建てる

町の中心の建造

一部例外を除き、ほぼ森に横付けしたほうが安定します。

この時気をつけるのが、町の中心を建てるための木275を貯めた後、続けて木30(AOFEなら25)を貯める必要があるということです。当然、初期の家を建造するためです。

手順としては、

というような感じになります。

町の中心を建てる2

もう一つのやり方がこちら。

実測値で前者のやり方より17秒早く町の中心が建ちます。が、(3)で高確率で家ミスします。実際の恩恵は良くても15秒と見ていいでしょう。ラグがきついと家ミスの時間が相当長くなり、結局のところ恩恵は5秒前後になりそうです。

家が早く建つスペインならこちらの方法でいいかもしれません。ケルトは木を早く集められますが、この話の範囲内では恩恵はあってないようなものです。

禁則事項

野良ゲーを含め、公式大会に則った形でLNには禁則事項がいくつか設けられています。

互いの町の中心が建つまで町の人同士で殴り合わない

相手が中国やマヤのような初期農民が多い文明と殴りあって勝てるわけがありません。

町の中心が建つまで、柵、2個以上の家、戦士育成所を建ててはならない

資源パックや敵陣強襲を防ぐ為のルールです。伐採農民を閉じ込めるといった卑劣な手もこのルールにより使えません。

最初に建てる建物は伐採所でなければならない

最初に建てる建物に家が許されると、偶然狭い箇所を見つけた場合にそこを家で塞ぐことができてしまい、敵の進路妨害が可能となってしまいます。

初期の町の中心を意図的に敵の町の中心の射程範囲に建ててはならない

いわゆるTCR(町の中心ラッシュ)を防ぐ為です。ペルシアと打ち合ったら勝てるわけがありません。なお、偶然かぶってしまった場合は干し直しになるのが通例です。

暗黒内政

前提

LNでは相手との距離が極端に短い場合を除いて、基本的に即城主を目指すほうが良いとされています。文明によっては、城主中も兵を1体も出さずに帝王に行く場合もあります。ここではバイキングがぬくり内政をするものとして見ていきます。また、アラビアでの暗黒内政が基本的に理解出来ているものとして話を進めます。

序盤

序盤の家建て

羊4→木こり1→羊1→木こり1→羊1→木こり2→以降全て肉資源とやっていくのがオススメです。5人目で木こりに割り振る理由は、この時点で木を集めにいかないと、人口が「8/10」の時に家を建てる分の木が足りなくなって家ミスを誘発する恐れがあるからです。ちなみに、アラビアと違ってイノシシを早めに食べにいけるならいってしまった方がいいです。羊1匹だけ食べて次がイノシシなんてのはよくあるパターンです。町の中心の位置次第ですが、イノシシを引っ張る距離を短くできれば、そうそうイノ死したりしないでしょう。

鹿食い

鹿食いは4人で

12~13人目あたりで粉ひき所を建てて鹿を食べにいけるはずです。追加生産の町の人分も合わせて4人で食べるのが望ましいです。それ以上に町の人を運用してもいいかもしれませんが、仕事管理が難しくなる可能性もあるので、このくらいがちょうどいいと思います。先の話ですが、4人で食べ続けると、鹿を全て食べ切った時にはちょうど城主に入れている頃なので、そのまま町の中心の建造役に回すことができてスムーズに運用できます。

あとはひたすら肉回収

狭すぎ注意

10人以上でイノシシに群がる勢いで肉を回収し続けます。この時気をつけなければいけないことは、町の中心付近が狭くなってイノシシをうまく誘導できなくなるおそれがあるということです。具体的には右画像参照ですが、町の中心を下にベタ付けした時の赤いラインがそうです。イノシシはしっかりスキマが開いているところでないとそこを通ろうとしないので、木が切りきれていない場合は赤いライン上に誘導しようとすると多くの場合で事故を起こしやすいです。逆に言えば、町の人を一人だけ早めに誘導要員として運用しても、イノシシが勝手に挟まってくれて安全に狩ることもできなくはないです。

ここまでの流れまとめ

駆け足の流れですが、こんな具合です。ポイントはずっと木こりを4人で固定しているところと、畑を1枚も張らないというところです。なお、金の掘り始めのタイミングは最後に領主を押す4人前くらいから2~3人で掘ればいいと思います。具体的には20人目からでいいです。

流れまとめ

進化時間の目安

暗黒内政ボーナスのない文明が早く城主に上がってぬくる流れなら、城主イン22分が目標タイムです。機織り付きで23人領主押し+追加生産2人城主押しで達成できる数字です。それでも22分を超えてしまうというのであれば、超えないようにするコツがあります。それが次項からのお話となります。

進化時間を早くしよう

ことわっておくと、町の人の生産を削ってまで進化するというわけではないです。

初期伐採の早期決定

当たり前の話ですが、初期農民が木を収集し始める時間が早ければ早いほど、町の中心は早く建ちます。結果的に、そのままそれが進化時間にまで影響します。

即集合

伐採所を早期決定する為に、ゲーム開始直後に町の人が素早く動き、かつ適切な地点に移動する必要があります。これを実現するには、ゲーム開始直後に初期配置の町の人の中央部分にマウスポインタをあて、「待機中の町の人ホットキー」→「右クリック移動」を素早く行うのがいいです。冒頭で解説した肉資源系はそのような地点に群がっていることがほとんどであり、これで移動している内に肉資源にありつけることが多いです。

町の中心の建造

突然ですが、ここで問題です。

柵10マス

柵10マス分の距離を町の人が歩くのにどれだけかかるでしょうか?

答えは11秒ですが、これを「大したことない」などと思っていたら、LNでは致命的ミスを生みかねません。

以下に一例を出します。

歩きすぎ

味方と初期配置が近すぎたので移動を試みたようですが、この移動で約40秒のロスが出ます。アラビアで40秒進化が遅れることが非常に恐ろしいことを考えたら、これもまた恐ろしいことです。もし、これで敵と近くなったりした場合、進化負けは避けられず、序盤から不利な状況になってしまうことでしょう。

というわけで、よほどのことがない限り、初期伐採のすぐ隣に町の中心を建てるのが一番安定します。移動してでも建てる価値がある町の中心は、機織りなしでイノシシが食べられるようになる町の中心くらいです。それでもせいぜい10秒くらいしかロスは許されないと思います。

町の中心建造直前の木量確認

木が275貯まった直後に町の中心を建造したいので、木量が240~250あたりから町の人の木保有量を含めて細かく木量を確認しておきます。はみ出てしまったとしても、家をすぐに建てる分が追加で必要なことを考えれば、全くのムダになるわけではないですが、5秒10秒でも進化時間を早めようと思ったらここもしっかり押さえておきたいです。

壁をうまく使おう

壁を使う前に、味方の初期配置を正確に把握しておかなければいけません。

味方初期配置
味方初期配置2

序盤はフレアがしつこいくらいでいいので、きちんと配置関係は把握しておきたいです。位置固定のLNなら、おおよそアラビアと同じような配置で収まるはずなので、こんな具合になるかと思います。

配置が分かり次第、おおよその壁の目安を考えます。

味方初期配置2
味方初期配置3

こんな風に閉じることができれば、いわゆるチームウォールを完成させることが出来、味方全員が安全に内政を構築することが可能となります。

アラビアと違うことは、誰も初期斥候を持っていないので、壁を貼る町の人が妨害されにくいということです。よって壁貼りは積極的に実行すべきであり、誰か一人でもこれを怠ってしまうと、そこから敵軍が駄々漏れしてしまう要因となってしまうことでしょう。

余談ですが、今回の参考画像はSY Nations Cup(2014)優勝チームのChina AのLNでしたが、実戦ではこんな具合のチームウォールを成立させていました。経過時間21:30時点でのミニマップの様子です。

味方初期配置4

文明別戦術候補一覧

どの文明も即帝王は候補に入れて良いです。ここで言う即帝王とは、ある程度内政を完成させた上で帝王に入ることを指します。よって、即帝王進化時間の目安は33分~37分です。

アステカ

オススメ戦術:爺投石

帝王戦があまり得意でない上に、頼みの即帝イーグルは囲いのしやすさから対処されやすいです。出番を見出そうと思ったら、敵が近くにいて速攻戦術を仕掛けた方が良いです。

イタリア

オススメ戦術:城主騎士

金や石が潤沢なら、砲台を軸に安定して進軍することが可能です。進化コストが安いことを活かして、敵よりも早く帝王に進化したいです。

インカ

オススメ戦術:TR

基本的には敵を見つけてTRを仕掛けるのが強いです。アラビアと違って敵がそれを事前察知しづらいので、不意打ちを仕掛けるのが容易となるはずです。即帝王でイーグルを出すのはあまりオススメしません。カマヤックやスリンガーなどをうまく使いましょう。

インド

オススメ戦術:城主らくだ

帝王までひたすら防衛に回るだけになるかと思います。帝王からは象弓騎兵と近衛らくだがどこでも仕事ができそうです。

ケルト

オススメ戦術:城主騎士

ケルトは城主騎士を捨ててでも即帝王でウォードレイダーを出す価値があります。ケルトの内政力とウォードレイダーの生産力が相まって、帝王の早い時間帯から制圧を狙えたりします。同時間帯の敵の騎士にも軍量で負けなければ勝てたりします。

ゴート

オススメ戦術:城主騎士

ゴートもケルトと同じような動きになります。ケルトと比べて若干進軍速度が遅いので、歩兵オンリーに過信してはいけません。改良投石や砲撃手の出番も考えておきましょう。

サラセン

オススメ戦術:即帝王

城主で騎士を出そうにも、内政を整えづらい序盤は他国と比べて騎士量が心もとないです。らくだを出すくらいなら防衛は聖職者で十分なので、市場を活用した内政拡大で厚く帝王に入るのが良さそうです。

スペイン

オススメ戦術:即コンキ、TR

石があるなら騎士よりコンキの方が間違いなく安定します。序盤の内政拡大が相当難しいので要練習です。敵が近くにいるならTRも相当強いです。

スラヴ

オススメ戦術:城主騎士、爺投石

畑をあまり必要としない序盤の内政力は下位クラスなので、どちらかと言えば後半に期待した方がいいです。投石等のコストが安いので、序盤から仕掛けてもいいでしょう。帝王は破城投石が必須です。

チュートン

オススメ戦術:城主騎士

序盤からしっかり騎士を回しても良い数少ない文明です。LNの防衛手段である聖職者に対して抵抗力があるので、積極的に攻めることが出来ます。城主中に決着をつけてもいいですし、帝王に入っても砲台や破城投石があって安定します。

トルコ

オススメ戦術:騎兵

初期斥候がない分、序盤の斥候生産がシビアですが狙う価値はあります。防衛は少量のらくだで十分でしょう。早めに帝王に行くことで主導権を握っていきたいです。

バイキング

オススメ戦術:城主騎士

帝王が相当絶望的なので、城主中になんとしてもアドバンテージを確保しておきたいです。最悪、貢ぎを検討してもいいですが、ご利用は計画的に。

ビザンティン

オススメ戦術:城主らくだ

受け手に回りながら帝王勝負に持ち込んだ方がいいでしょう。序盤から遠投を運用するなら帝王進化を早くしてもいいですが、そうでないなら少し内政を厚めに整えたほうが良いです。カタフラが整うまではらくだで時間を稼ぐことも考えたいです。

フランク

オススメ戦術:城主騎士

ケチのつけようがないくらい城主騎士が強いです。敵が近くて小競り合いになった時もコストの安い城をうまく運用したいです。

ブリトン

オススメ戦術:城主石弓、城主騎士

城主で石弓運用が許せる稀有な文明です。軍にぶつけるよりは荒らしに徹したほうが効率的でしょう。帝王軍はやや物足りないところがあるので、軍量80以上を目安に厚く進軍していきたいです。

フン

オススメ戦術:城主騎士

どうしても序盤の進化が遅くなるので、即帝王にしても良いと思います。フンで何も出来ずに自分ないしは味方が死んでゲームが終わることも珍しくないです…。

ペルシア

オススメ戦術:城主騎士、TR

他国よりも進化時間を早くできるので、序盤から制圧できる戦術を仕掛けていきたいです。帝王は近衛騎士が安定ですが、局所戦になりそうなら象も考えておきましょう。

マジャール

オススメ戦術:城主騎士

攻撃自動化を活かした荒らしが強いですが、城主中はそこしか仕事がないかもしれません。帝王で近衛騎士と弓騎兵をしっかりと揃えていきたいです。(マジャール)ハサーの出番を考えると負けます、たぶん。

マヤ

オススメ戦術:即羽弓

羽弓は荒らすのも仕事ですが、視界を確保した上で中央の鉱物資源を確保しやすくするための囲いを考えることも重要です。石壁コストが安いことをうまく活かして積極的に貼っていきたいです。帝王はイーグルによる早期制圧を図っても良いですが、個人的には羽弓の方が安定すると思っています。

モンゴル

オススメ戦術:斥候、城主騎士

唯一と言ってもいいくらい斥候運用可能な文明です。目標は機織りなし17~18領主押しです。鹿農民などが比較的荒らしやすいはずなので、序盤の羊開拓を頼りに素早く荒らしていきたいです。荒らしながら要所を閉じることも忘れてはいけません。帝王は当然マングダイです。

中国

オススメ戦術:なんでもどうぞ

正直、負けが許されないプレッシャーを背負いながら戦うくらいに強い文明です。基本は圧倒的物量の騎士で畳み掛け、破城槌も絡めて特攻してもいいくらいです。そうは言っても、帝王までに制圧出来ないと、意外と他国と足並みが揃ってしまいます。連弩兵と砲台を中心にじっくりと攻めましょう。

朝鮮

オススメ戦術:TR、即戦車

TRでも即戦車でも、石掘り速度が早いことの恩恵を相当大きく感じることが出来ます。即戦車は内政が難しいですが、生産を継続することで帝王序盤から支配力が高まります。

日本

オススメ戦術:城主騎士、城主石弓、TR

伐採等が安いことはLNでは相当大きいです。序盤から積極的に仕掛けつつ、内政拡大もしっかり進めることができます。帝王は剣豪より遠投の方が主役かもしれません。

おわりに

大体の場合において、LNは帝王までうまくぬくることを考えることが多くなりますが、そうではないシチュエーションも少なくありません。アラビアよりは小競り合いが少なく穏やかな展開になるので、きちんと内政練習をしてみたいという人には向いているかもしれません。敵と近かった時の対処法をここであまり書いていませんが、とりあえず石だけ確保しておけば大丈夫でしょう。

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